電動アシスト自転車用48V電動ドライブの将来性

『コンチネンタル、電動アシスト自転車向け48V電動ドライブを開発』という
Responseの記事
(2017年7月14日付)に注目です。

『ドイツの自動車部品メーカーであるコンチネンタルが
電動アシスト自転車「eバイク」用に
全自動可変トランスミッションを備えた電動ドライブを
新開発した、と発表した』ということのようです。

ここで注目は、
・電動アシスト自転車「eバイク」用
・全自動可変トランスミッション
だと思いました。

で、ミッションに心惹かれつつも、電動アシスト自転車用ということに
注目して今回は書きます。

上記記事内で触れられているように、2016年にルノーの
「セニック」や「グランドセニック」用に48Vハイブリッドドライブの
量産を開始しており、そのノウハウを電動アシスト自転車に導入した
ということです。

この応用/横展は分かりやすいものなのですが、更に進めれば
電動バイク用だったり、家庭/レジャー用の電源なり動力用として
活用できるのでは無いでしょうか。
(個人的には、真っ先に電動バイク用に使えるシステムを
開発/提供して欲しいですが)

もちろん、そのまま製品として活用はできないでしょうけど、
例えば48V用として作られるコントローラーなどに使われる
電子部品などはコストダウンが図られ、他の製品に応用する時に
有利だと思います。

そもそも、コンチネンタルがルノーに供給する48Vハイブリッドドライブ
というのは、所謂マイルドハイブリッドに分類されるものです。

日本では、プリウスに代表される「ストロングハイブリッド」
主流ですが。

で、今や日本(トヨタ)のお家芸とも言えるストロングハイブリッドに
なるべくコスト(資本、時間、労働)をかけずに対抗しようとするための武器として
48Vのマイルドハイブリッドを活用しているようなのです。

で、欧州勢は戦略をぬかりなく実行しており、
ドイツの自動車メーカー5社が標準化を進め、システムとして
供給できる部品メーカーは現在のところ、コンチネンタルボッシュバレオという3社。

日本では、ダイブ前にクラウンへ42Vのマイルドハイブリッドが採用
されていたことがあったようですが、マイルドハイブリッドに
関しては標準化的な動きは無かったのでしょうね・・・。

ストロングハイブリッドについては、トヨタが他社に対して
何かしらの形で提携/提供するようになっているみたいですが・・・。

欧州勢が標準化を進めることにより、例えばDC-DCコンバータの
コストダウンが進んでいるようです。
もちろん、バッテリーやコントローラなどもそうでしょうね。

で、そういう恩恵が電動バイクなどにも期待できるのではないか・・・
という想いがあります。

そして、その流れで、家庭用とか屋外/レジャー用に使う電源システム
一部として、そういった恩恵を享受できるといいな、と。
(家庭内の直流給電/直流消費?が進まないですよね・・・)

システムの一部など、分かりやすい形での恩恵というだけでなく、
例えばDC-DCコンバータに使われる部品の開発(効率化/小型化)が進んだり、
コストが下がったり・・・というのが期待できますよね。

こういう動きを得意とするのが欧州勢で、不得意とするのが日本だと
されているのが残念でなりません。

ま、彼らからすれば、EV普及前の繋ぎ役として見ているハイブリッド車に
広い意味でのコストをかけていられないので、目的を果たすための
手段として団結したというところでしょうか。

そういう動きを日本でも数多くそして大きく見せたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
日本は、社内での摺合せを得意とするけど、会社をまたぐ
摺合せというのは得意では無いのでしょうか・・・。
またのご訪問を心よりお待ちしております。